穀雨はいつ?意味や由来・風習・田畑の種まきとの関係について紹介

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「穀雨(こくう)」という言葉を聞いたことがありますか?

穀雨は、「二十四節気 (にじゅうしせっき)」という日本で古くから使われている暦のひとつです。

穀雨という字を見たら、農作物や雨などに関係するような気がしますよね。
実際はどんな意味があるのでしょうか?

そこでこのページでは、穀雨の意味や由来などについて紹介します。

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穀雨はいつ? 年によっては日が変わることも

まず穀雨とはいつなのかが気になりますよね。
そこで、穀雨がいつかについて紹介していきます。

穀雨の日は、4月20日前後です。
年によって、4月19日だったり4月21日だったりするときもあります。

なお、2021年(令和3年)の穀雨の日は、4月20日 火曜日です。

また昔の二十四節気は、日にちではなく期間を表していました。
期間としての穀雨は、穀雨の日から次の節気である「立夏(りっか)」の前日までです。

現代ではほとんどの場合、穀雨といったときは穀雨の期間の最初の1日のみを指します。

2021年の穀雨の期間は、4月20日 火曜日から5月4日 火曜日までです。

▼以下に、2021年と以降5年間の穀雨を紹介しますね。

穀雨穀雨の期間
2021年(令和3年)4月20日4月20日〜5月4日
2022年(令和4年)4月20日4月20日〜5月4日
2023年(令和5年)4月20日4月20日〜5月4日
2024年(令和6年)4月19日4月19日〜5月5日
2025年(令和7年)4月20日4月20日〜5月4日
2026年(令和8年)4月20日4月20日〜5月4日

ぜひ、参考にしてください。

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穀雨は季節を表す暦「二十四節気」のひとつ

穀雨は「二十四節気」という、日本で昔から使われてきた暦のひとつです。

春分」「秋分」「夏至」「冬至」などを聞いたことがありませんか?
これらも二十四節気なんです。

二十四節気とは季節を表すための暦で、日本では古くから日常生活で使われてきました。

日本は、古くから稲作などの農業を中心とした生活をしていましたよね。
そのため、二十四節気は農作業の目安として便利だったのです。

なお、二十四節気は奈良時代に導入されたといわれます。

二十四節気は、6つの節気ごとに春・夏・秋・冬の4つの季節に分かれています。

穀雨は「春」の季節です。
春の6番目、つまり春の最後の節気になります。

ちなみに穀雨は、ひとつ前の節気の「清明(せいめい)」から15日後ごろです。

二十四節気はほとんどの場合、立春から数え始めます。
そのため穀雨は、二十四節気の6番目の節気でもあるのです。

なお、穀雨は年によって日にちがズレます。
それは、ほかの二十四節気でも同じです。

日にちがズレる理由については、二十四節気の記事を参考にしてください。

穀雨の意味は「穀物の成長をうながす雨が降る時季」

穀雨という名前ですが、意味や由来が気になりませんか?
ここからは、穀雨の意味や由来について紹介していきますね。

『日本大百科全書(ニッポニカ)』や『平成ニッポン生活便利帳』『日本国語大辞典』などによると、穀雨とは「穀物の成長をうながす雨」という意味です。

穀雨の意味の由来となった穀物は、麦でした。

前年の秋に種まきをした麦が、穀雨の時季に降る雨によって育っていくことから「穀雨」という名前が生まれたといわれています。

しかし、実際は穀雨の時季にはそこまで雨が多いというわけではありません。
むしろ、5月のほうが雨が多いのです。

なぜでしょうか?

答えは、二十四節気は日本で生まれたものではないからです。
二十四節気は大昔の中国大陸・黄河下流域で生まれました。

その後、奈良時代に日本に伝来して定着したといわれています。

しかし日本に伝来しても、二十四節気の名前や時期はそのままで使われました。

もちろん日本と黄河下流域では、気候がちがいますよね。
そのため、二十四節気の命名由来と日本の気候にズレがあることが多いのです。

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穀雨の時候の挨拶と使う時期・例文

時候の挨拶を知っていますか?
手紙やビジネス文書での書き出しなどよく見かける「拝啓、○○の候〜」という文のことです。

実は時候の挨拶でも、穀雨が使われます。
そこで、穀雨を使った時候の挨拶の例文を紹介しますね。

▼穀雨を使った時候の挨拶の例文・使う時期は、以下のとおりです。

例文穀雨の候(こう)〜
使う時期穀雨の期間
(穀雨の日〜立夏の前日まで)

ぜひ参考にしてください。

穀雨のならわし・食べ物

日本では、さまざまな行事やならわし、特有の食べ物(行事食)があります。
穀雨では、どんな行事やならわし・食べ物があるのが気になりますよね。

ここからは、穀雨ならではのならわしを紹介していきます。

なお食べ物については、穀雨特有のものはありませんでした。

ちなみに穀雨ごろに旬を迎える食べ物として、ヨモギやヤリイカ、新茶などがあります。

田畑で種まきをする

古くから穀雨は、田畑で農作物の種まきをするのに最適な時季とされています。

清明のころはまだ寒暖差がありますが、穀雨になると暖かい日が多くなり気候が安定しているためです。

たとえば、穀雨のころに種まきや植え付けをする野菜は以下のようなもの。

  • キュウリ
  • カボチャ
  • 春ダイコン
  • ジャガイモ
  • レタス
  • インゲン
  • エダマメ
  • トウモロコシ
  • ニンニク
  • オクラ
  • ショウガ

ほかにも、穀雨のころに種まきする作物はたくさんあります。

八十八夜の茶摘み

「八十八夜(はちじゅうはちや)」というのは聞いたことがありますか?

「夏も近づく八十八夜〜」という歌がありますよね。

八十八夜とは「雑節(ざっせつ)」という、二十四節気を補うために日本で生まれた暦のひとつです。

八十八夜は、立春から88日目にあたります。
ちょうど穀雨の期間の後半です。

八十八夜のころに摘んだ茶葉は「新茶(しんちゃ)」と呼ばれ、大変おいしいといわれています。

ちなみに「夏も近づく八十八夜〜」の歌の名前は『茶摘み』です。

八十八夜ごろになると、お茶の産地では茶摘みイベントが盛んにおこなわれます。

オマケ:ほかの二十四節気の記事

記念日のしおりでは、ほかにも二十四節気に関する記事を紹介しています。

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