「小満(しょうまん)」という言葉を聞いたことがありますか?
小満は、「二十四節気 (にじゅうしせっき)」という日本で古くから使われている暦のひとつです。
感じを見ると「夏が立つ」。
なにか暑そうなイメージがしますよね。
実際は、どんな意味があるのが気になりませんか。
そこでこのページでは、小満の意味や由来などについて紹介します。
小満はいつ? 年によっては日が変わることも
まず小満とはいつなのかが気になります。
そこで、小満がいつなのかについて紹介していきますね。
小満は年によって日が変わります。
小満の日は、5月21日です。
年によっては5月20日になり、まれに5月22日になることもあります。
2021年(令和3年)の小満の日は、5月21日 金曜日です。
昔は、二十四節気は日にちではなく期間を表していました。
現代ではほとんどの場合、小満といったときは小満の期間の最初の1日のみを指します。
期間としての小満は、小満の日から次の節気である「芒種(ぼうしゅ)」の前日まで。
2021年の小満の期間は、5月20日 金曜日から6月4日 金曜日までです。
▼以下に、2021年と以降5年間の小満を紹介しますね。
年 | 小満 | 小満の期間 |
---|---|---|
2021年(令和3年) | 5月21日 | 5月21日〜6月4日 |
2022年(令和4年) | 5月21日 | 5月21日〜6月5日 |
2023年(令和5年) | 5月21日 | 5月21日〜6月5日 |
2024年(令和6年) | 5月20日 | 5月20日〜6月4日 |
2025年(令和7年) | 5月21日 | 5月21日〜6月5日 |
2026年(令和8年) | 5月21日 | 5月21日〜6月5日 |
ぜひ、参考にしてください。
小満は季節を表す暦「二十四節気」のひとつ
小満は「二十四節気」のひとつです。
「春分」「秋分」「夏至」「冬至」などを聞いたことがありませんか?
これらも二十四節気になるのです。
二十四節気は季節を表すための暦で、日本では古い時代より農作業の目安として活用されてきました。
日本は、古くから稲作などの農業を中心とした生活をしていたためです。
二十四節気は、6つの節気ごとに春・夏・秋・冬の4つの季節に分かれています。
小満は「夏」の季節です。
夏の二番目の節気になります。
また小満は、立春から数えて8番目になります。
ちなみに小満は、ひとつ前の節気の「立夏(りっか)」から15日後ごろです。
なお、小満は年によって日にちがズレますね。
それはほかの二十四節気でも同じです。
日にちがズレる理由については、二十四節気の記事を参考にしてください。
小満の意味は「草木が成長し生い茂る時季」
小満という名前ですが、どんな意味があるのでしょうか?
ここからは、小満の意味や由来について紹介していきますね。
『日本大百科全書(ニッポニカ)』や『平成ニッポン生活便利帳』『日本国語大辞典』などによると、小満とは「草木などが成長し生い茂る時季」という意味です。
麦の穂がつき始め、稲作では田植えの準備を始めます。
なお、二十四節気は大昔の中国大陸・黄河下流域で生まれました。
その後、奈良時代に日本へ伝来して定着したといわれています。
しかし日本に伝来しても、二十四節気の名前や時期はそのままで使われました。
日本と黄河下流域では、気候が違います。
そのため、二十四節気の命名由来と日本の気候にズレがあることが多いのです。
しかし小満の時季は、節気の名前に近い気候になります。
節気の名前と実際の気候のズレが小さい、めずらしいパターンです。
ただし小満の時季は、雨が多めです。
とくに沖縄地方では、小満から芒種までの時季を「小満芒種(しょうまんぼうしゅ)」といい、雨が多く注意が必要な期間といわれています。
小満の時候の挨拶と使う時期・例文
時候の挨拶を知っていますか?
手紙やビジネス文書での書き出しなどよく見かける「拝啓、○○の候〜」という文のことです。
実は時候の挨拶でも、小満が使われます。
そこで、小満を使った時候の挨拶の例文を紹介しますね。
▼小満を使った時候の挨拶の例文・使う時期は、以下のとおりです。
例文 | 小満の候(こう)〜 |
---|---|
使う時期 | 小満の期間 (小満の日〜芒種の前日まで) |
ぜひ参考にしてください。
小満のならわし・食べ物
日本では、さまざまな行事やならわし、特有の食べ物(行事食)があります。
小満では、どんな行事やならわし・食べ物があるのが気になりますよね。
ここからは小満にまつわる行事やならわしについて紹介しますね。
ただし、残念ながら小満に関わる食べ物はありません。
ちなみに小満の時季には、ビワが旬を迎えます。
昔は田植えの準備、現在は田植えをする
昔から日本では、小満の時季は田植えの準備をするときとされていました。
小満の次の節気である芒種は、田植えをおこなう時季とされていたからです。
ただし、現在では田植えの時季は昔より早くなっています。
理由は、稲の品種改良や農機具の発達など。
そのため現在は、小満の時季に田植えをすませることが多いのです。
ただし地域や品種によって異なります。
小満祭(長野県佐久市)
長野県佐久市臼田にある稲荷神社では、小満の期間中に「小満祭(こまんさい)」という祭がおこなわれます。
現代では、小満祭の開催日は毎年5月第3日曜日です。
五穀豊穣と商売繁盛を祈願しておこなわれます。
商店街や千曲川(ちくまがわ)の河川敷に約300店もの露店がならび、植木市やさまざまな催しがおこなわれる、盛大な祭です。
オマケ:ほかの二十四節気の記事
記念日のしおりでは、ほかにも二十四節気に関する記事を紹介しています。