残暑見舞い(ざんしょみまい)は、日本独自のならわしです。
でも、残暑見舞いをもらう頻度が少なく、残暑見舞いはどのようなものなのかもいまいちピンとこないかもしれません。
年賀状に比べると、どうしても残暑見舞いの印象は薄いです。
また、ほかにも以下のような疑問がありませんか?
- 残暑見舞いを出す時期はいつからいつまで?
- 残暑見舞いの書き方や出し方がわからない
- 年賀状みたいに、残暑見舞い用のはがきってあるのか?
- 残暑見舞いと暑中見舞いはどう違うのか?
そこで、このページでは残暑見舞いを出す時期や、残暑見舞いの意味、残暑見舞いの出し方や暑中見舞いとの違いについて、詳しく紹介していきますね。
2020年の残暑見舞いを出す時期は8月7日から8月31日まで
まず残暑見舞いは、いつからいつまでのあいだに出せばいいのでしょうか。
2020年(令和2年)の残暑見舞いを出す期間は、2020年8月7日(金)〜2020年8月31日(土)ですよ。
実は、残暑見舞いを出し始める日は、毎年変わります。
逆に残暑見舞いを出す最後の日は毎年同じで、8月31日です。
残暑見舞いは「立秋(りっしゅう)」から8月末までのあいだに出します。
立秋の日は毎年変わるので、残暑見舞いを出す期間が毎年変わりますよ。
2020年の立秋は8月7日ですから、8月7日が残暑見舞いを出し始める日になります。
ただし、地域によっては9月上旬でも残暑見舞いを出すところもありますよ。
ちなみに、立秋より前に出す場合は「暑中見舞い」となります。
残暑見舞いとは? 夏の暑い時期に相手の体調や健康を気遣うもの
残暑見舞いを出す時期がわかったら、つぎに残暑見舞いとはどのような習わしかについて紹介していきますね。
残暑見舞いとは、暑い夏の時期に、相手の体調や健康を気遣う手紙・はがきを送るものです。
意味は暑中見舞いと同じですよ。
立秋を過ぎているかどうかで、呼び名やあいさつ文が変わっています。
残暑見舞い・暑中見舞いの起源は諸説あります。
なかでも、江戸時代に始まったとされる説が知られていますよ。
江戸時代、1年を「正月」と「盆」で区切り、1年を2期で考えていました。
お盆の前にあたる時期、上半期にお世話になった人へ「下半期もよろしく」とあいさつに行ったり、贈り物をしたりする風習がありました。
この時期は暑い季節のため、相手の体調や健康を気遣うあいさつもしていました。
これが残暑見舞いや暑中見舞いです。
遠くに住む人へは、手紙を送ることで残暑見舞い・暑中見舞いの代わりにしていました。
そして明治時代になって郵便が発達すると、しだいに手紙やはがきで残暑見舞い・暑中見舞いをするように。
大正時代ごろには、はがきでの残暑見舞い・暑中見舞いが一般に定着したといわれています。
なお、江戸時代におこなっていた贈り物は、現在のお中元の起源となったという説もありますよ。
2020年の残暑見舞い用はがきの販売期間について
ここからは、残暑見舞いを書くはがきについて紹介していきますね。
残暑見舞いを書くためのはがきは、以下のとおりです。
- 郵便局が販売する残暑見舞い用はがき「かもめ〜る」
- 郵便局以外の残暑見舞い用私製はがき
- 一般用のはがき
- 手づくりのはがき
- 手紙(封筒)
順にみていきましょう。
郵便局ではくじ付きの残暑見舞い用はがき「かもめ〜る」を販売している
▼郵便局では、残暑見舞い用のはがきとして「かもめ〜る」を販売しています。
かもめ〜るは、残暑見舞い用と暑中見舞い用の両方が売られていますよ。
しかも年賀状と同じように「くじ」が付いているんです。
なお、かもめ〜るの販売期間や、くじの当選発表がいつなのかが気になりますね、
参考として、2019年(令和元年)の販売期間・くじの当選発表を紹介します。
かもめ〜る販売期間 | 2019年5月30日(木)~2019年8月23日(金) |
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くじの当選発表 | 2019年9月2日(月) |
くじの引き換え期間 | 2019年9月4日(水)~2020年3月2日(月) |
▼また、かもめ〜るの種類は、大きく分けて以下の3つ。
- 絵柄のみ(文章なし)
- 絵柄+文章
- 無地
絵柄と文章のはがきは、冒頭の「残暑お見舞い申し上げます」のみ書かれたものと、簡単な本文と日付が書かれたものがあります。
▼絵柄のみのものと無地のものは、残暑見舞い・暑中見舞いどちらでも使えます。自分で文章を書いて出しましょう。
▼かもめ〜るは、おもに以下のような店で取り扱っていますよ。
- 郵便局
- コンビニエンス・ストアー(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ポプラ、ヤマザキ デイリーストアなど)
- 文具店
- ホームセンター
- スーパーマーケット
- インターネットショップ(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)
また、郵便局では残暑見舞い用の印刷サービスもあります。
参考:郵便局 | 日本郵便株式会社
参考:残暑見舞い・残暑見舞いの注文受付なら郵便局の総合印刷サービス
郵便局以外の残暑見舞い用私製はがきもある
郵便局のかもめ〜る以外のはがきでも、残暑見舞いを出しても問題ありませんよ。
郵便局以外のはがきは、「私製はがき」と呼ばれています。
自分で切手を貼る必要があるので、忘れないようにしてくださいね。
▼残暑見舞い用私製はがきは、おもに以下の店で取り扱っています。
- 文具店
- ホームセンター
- インターネットショップ(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)
残暑見舞い用私製はがきが欲しい場合は、インターネットショップで買うのがおすすめですよ。
一般のはがきや手づくりのはがき、封筒入りの手紙でもOK
残暑見舞いで使うはがきには決まりはありません。
そのため、残暑見舞い用ではない一般の通常はがき(旧 官製はがき)・私製はがきも使えますよ。
ただし決まりがないからといっても、年賀状用や寒中見舞い用・喪中用など、ほかの用途向けのはがきは不適当です。
また、時期に間に合わなかったからといって、暑中見舞い用のもので出すのも避けましょう。
ちなみに、自分でつくったはがきで出すのもおすすめです。
心がこもったはがきをもらうとうれしいもですよね。
便箋(びんせん)に文を書いて、封筒で出す残暑見舞いもいいと思います。
残暑見舞いの出し方
実際に残暑見舞いを出そうと思ったとき、どのよう手順で出せばいいのか心配ですよね。
ここからは、残暑見舞いの出し方について紹介していきます。
残暑見舞いの出し方は、一般的なはがきを出す場合と同じですよ。
▼具体的な残暑見舞いの出し方は、以下のとおりです。
- 残暑見舞いを出す相手を決める
- はがきを買う
- はがきの宛名面を書く・印刷する
- はがきに残暑見舞いを書く・印刷する
- 切手が必要な場合は、貼る
- 残暑見舞いを郵便ポストに入れる
3と4は逆になることもあります。
枚数が多い場合は、印刷サービスを利用するのもおすすめです。
なお残暑見舞いは、年賀状が元旦にいっせいに相手に送られるように、決まった日に送られません。
残暑見舞いは、一般のはがきと同じように扱われます。
残暑見舞いを出す時期が8月を過ぎてしまったら9月上旬に
もしかしたら、仕事が忙しかったり、旅行や入院などで不在にしたりして、8月末日までに残暑見舞いが出せないことがあるかもしれません。
もし、8月末までに残暑見舞いを出せなかったらどうすればいいでしょうか。
8月末に残暑見舞いが出せなかった場合は、9月上旬にそのまま残暑見舞いとして出しましょう。
9月に入っても中旬までは、まだまだ8月と同じような暑さが続きます。
そのため、残暑見舞いをもらったとしても、違和感はないでしょう。
地域によっては、9月上旬でも残暑見舞いのやりとりをする風習があるところも存在しています。
ただし、あまり遅くなると秋の気配が感じられるようになってしまい、残暑という言葉が合わなくなってしまいます。
遅れてしまった場合でも、遅くとも9月上旬のうちに出すようにしましょう。
さいごに
暑中見舞いと同じように、残暑見舞いも年賀状に比べてやりとりが少ないですよね。
8月は、一年で一番暑い時期です。
熱中症などにも気をつけないといけないなど、体調管理が大変な季節。
ぜひ、残暑見舞いで大切な人やお世話になっている人を気遣ってみてはいかがでしょうか。
また相手から残暑見舞いをもらったとき、お返しの残暑見舞いを送るときにも、このページを参考にしてくださいね。