「西向く士 (にしむく さむらい)」という言葉は知っていますか?
「西向く侍」と書かれることもあります。
知らない場合、何のことかサッパリわからないかもしれませんね。
文章どおりの「西の方角を向いているお侍さん」という意味ではありません。
実は「西向く士」は、30日以下の月と31日まである月を調べる方法なのです!
知っておくととっても便利な言葉なので、ぜひこの機会に覚えて欲しいと思います。
この記事では、「西向く士」がどういうものなのか、意味や使いかたなどについて紹介しますね。
なお、本文中では「西向く士」の表記に統一します。
「西向く士(侍)」は31日ではない月(小の月)を調べる方法
まず、「西向く士」はどういうものなのかを紹介します。
「西向く士」は、月の日が短い月を調べるための方法です。
12ヶ月の中には、31日の月と30日以下の月がありますよね。
31日の月は「大(だい)の月」、30日以下の月は「小(しょう)の月」といいます。
でもどの月が大の月で、どの月が小の月かなのか、いちいち覚えていられないですよね。
「西向く士」の意味を知れば、かんたんに月の大小を調べることができるのです!
次の章では、「西向く士」を使って月の大小を調べる方法を紹介していきますね。
「西向く士(侍)」の意味は月の名前の語呂合わせ
ここからは、実際居に「西向く士」でどうやって月の大小を調べるのかを紹介します。
まず「西向く士」でわかるのは小の月です。
ですので、「西向く士」以外の月が大の月ということになります。
「西向く士」は月の名前を語呂合わせにした文章です。
▼「西向く士」で語呂合わせになっている月は、以下のとおり。
どれも30日以下ですよね。
2月だけ28日か29日、それ以外は30日となっています。
「西向く士」とは、「二四六九士」ということです。
「西向く士」に入っていない月、つまり1・3・5・7・8・10・12月は大の月ですね。
いずれも31日の月になっています。
なお、11月だけ違和感があるかもしれません。
なぜ11月が士なのかというと、11の漢数字「十一」を縦にくっつけると「士」になるからです。
「西向く士(侍)」のメリット・デメリット
西向く士で月の大小を調べる方法を紹介しましたが、実は「西向く士」以外にも月の大小を調べる方法はあります。
たとえば、拳の突き出た部分を数えていく方も有名です。
「西向く士(侍)」のメリット
「西向く士」のメリットは、語呂合わせなので直感的にすぐわかる点です。
拳を数える方法は、いちいち拳を数えなければなりません。
「西向く士」は言葉を言うだけでわかるので便利でスピーディーですね。
かけ算の九九と同じようなものです。
「西向く士(侍)」のデメリット
手軽で万能な「西向く士」にもデメリットはあります。
それは、日本でしか通用しないこと。
正確には、日本語がわかり、日本式のカレンダーをふだん使っている場合でしか「西向く士」は使えません。
「西向く士」という言葉も、月の名前を日本語の数字で数えることも日本ならではですよね。
たとえば、英語圏だと月の名前は数字ではなく「January」「February」のような名前です。
これでは「西向く士」で語呂合わせになりませんね。
海外に住んでいたり、日本語がわからない場合は「西向く士」の方法は使えません。
そのときは、拳を使う方法などで月の大小を調べましょう。
さいごに
1年は12月ありますので、すべての月の数なんて覚えられないですよね。
そんなとき、すぐに調べる方法があれば便利です。
私のまわりで聞いてみたところ、「西向く士」を知っている人・知らない人に分かれました。
どうやら、親や小学校の先生が教えてくれる場合、教えてくれない場合で変わるようです。
もし「西向く士」を初めて知ったという場合は、ぜひこの機会に覚えてみてはいかがでしょうか。
日本で暮らしているなら、拳を数える方法より「西向く士」のほうが断然早く結果がわかるので、おすすめです!