山の日とは?
毎年8月11日は「山の日」です。
山の日は「国民の祝日」のひとつで、「国民の祝日に関する法律(通称:祝日法)」によって制定されています。
山の日は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨です。
実は山の日は、国民の祝日の中でも新しい祝日です。
制定されたのは2014年(平成26年)5月。
2016年(平成28年)8月11日から、山の日が実施されました。
日本は、国土の約3分の2を山林が占めます。
また古来より山を神聖なものとみなし、神様の依代(よりしろ)として信仰の対象としてきました。
山の日は、まさに日本らしい祝日ですね。
ちなみに国民の祝日としての山の日のほかにも、各地方公共団体が定めた山の日もあります。
多くは、国民の祝日の山の日が制定される前からあるものです。
毎年8月11日が山の日の理由
ところで、なぜ8月11日を山の日にしたのでしょうか?
それは「盆休み」と連続となり、連休となりやすいためです。
山の日の候補は祝日のない6月と8月など、いくつかありました。
最終的に8月の盆前後に決まったのです。
ちなみに漢数字の「八」が、山の形に見えるからという話もあります。
ただし、山の日の最初の候補日は8月12日でした。
しかし実は8月12日は、1985年(昭和60年)に群馬県・御巣鷹山(おすたかやま)へ日航ジャンボ機が墜落する事故があった日なのです。
520人の死者を出した非常に大きな事故だったので、山の日にするのはふさわしくないという声が多く出ました。
そのため、1日ずらした8月11日を山の日としたのです。
山の日が生まれた経緯
山の日制定のキッカケは、2009年(平成21年)から日本山岳会が山にちなんだ祝日を働きかける運動を始めたことです。
日本の多くの山岳団体が運動に賛同し、2010年(平成22年)に「山の日制定協議会」が生まれました。
2013年(平成25年)には、超党派の国会議員によって「山の日制定議員連盟」も設立され、全国的な運動になったのです。
これを受けて与党は2014年に祝日法改正案を提出し、成立したのです。
なお山の日が誕生したことで、日本の国民の祝日は16日になりました。
また祝日のない月は、6月のみです。
2021年(令和3年)は東京五輪の影響で山の日が8月8日へ変更に
8月11日の山の日ですが、例外的に2020年(令和2年)と2021年(令和3年)は日にちが変わりました。
理由は、東京オリンピック・パラリンピックの開催です。
平日だと経済活動と観客やオリンピック関係者の移動が重なり、深刻な混雑が予想されます。
混雑を緩和するために、開会式や閉会式の前後に祝日を移動させることになりました。
「五輪祝日移動法案」と呼ばれます。
移動対象となったのは、海の日・山の日・スポーツの日(旧 体育の日)の3つです。
2020年の山の日は、8月10日になったのです。
しかし新型コロナウィルス感染症の流行により、オリンピックは2021年に延期になりました。
延期になりましたが祝日は、移動した日のままです。
そして2021年も前年と同じく、海の日・山の日・スポーツの日させることになりました。
2021年の山の日は、8月8日(日)になります。
山の日が日曜日となるので、翌日8月9日(月)は振替休日です。
山の日に関連する行事など
山の日には、全国各地で山に関するさまざまな行事がおこなわれます。
たとえば、以下のよう行事です。
- 「山の日」記念全国大会
- 全国「山の日」フォーラム
- 高尾山フェス
- 「きのこの山」の日
ほかにもたくさんの行事が開催されます。