「立冬(りっとう)」とう言葉を聞いたことがありませんか?
聞いたことがあるという場合が多いのではないでしょうか。
立冬は、立春・立夏・立秋などと同じで、「二十四節気(にじゅうしせっき)」という日本に古くからある、季節を表すための暦のひとつです。
でも名前はよく聞くけど、どんなものなのかは具体的にわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、立冬はいつのなか、立冬の意味・由来、立冬のならわし、立冬に食べる物、時候の挨拶などについて紹介していきますね。
また、よく似た言葉に「冬至(とうじ)」というものもありますよね。
立冬と冬至の違いについても紹介します。
立冬はいつ? 年によっては日が変わることも
立冬はよく聞くけど、実際いつなのかはわかりにくいですよね。
そこで、立冬がいつなのかということから紹介していきます。
立冬は11月7〜8日のいずれかです。
だいたい11月7日のことが多いですが、年によっては11月8日になります。
2021年(令和3年)の立冬は、11月7日の日曜日です。
実は昔、二十四節気の各節気は日にちではなく、期間を表していました。
現在では、基本的に期間の最初の1日のみを指します。
期間としての立冬は、立冬の日から、立冬の次の節気である「小雪(しょうせつ)」の前日までとなります。
2020年の立冬の期間は、11月7日日曜日から11月21日日曜日までです。
▼以下に今年と今後5年間の立冬を紹介します。
年 | 立冬 | 立冬の期間 |
---|---|---|
2021年(令和3年) | 11月7日 | 11月7日〜11月21日 |
2022年(令和4年) | 11月7日 | 11月7日〜11月21日 |
2023年(令和5年) | 11月8日 | 11月7日〜11月21日 |
2024年(令和6年) | 11月7日 | 11月7日〜11月21日 |
2025年(令和7年) | 11月7日 | 11月7日〜11月21日 |
2026年(令和8年) | 11月7日 | 11月7日〜11月21日 |
ぜひ、参考にしてください。
立冬は季節を表す暦「二十四節気」のひとつ
立冬は「二十四節気」というもののひとつです。
「春分」「秋分」「夏至」「冬至」などという言葉も、二十四節気になります。
また、立冬によく似たものに「立春」「立夏」「立秋」がありますよね。
これらも二十四節気になります。
二十四節気とは、古い時代から日本で使われている季節を表す暦です。
日本は、昔から稲作などの農業を中心とした生活をしていました。
そのため農作業の目安として、二十四節気はとても役に立ったのです。
二十四節気は、24の節気を大きく春・夏・秋・冬の4つの季節に分けます。
立冬は、二十四節気で「冬」の季節に区分されます。
1つの季節には6つの節気があり、立冬は冬の最初の節気です。
また立冬は、ひとつ前の節気である「霜降(そうこう)」から15日後ごろになります。
ちなみに立冬は年によって日にちがズレますが、ほかの二十四節気もズレが生じるのは同じです。
日にちがズレる理由については、二十四節気の記事を参考にしてください。
立冬の意味は「冬の始まりの時季」
立冬の意味は、「冬が立つ」という字面のとおり「冬の始まり」ということです。
だんだんと冬らしい寒さがやってくる時季と意味があります。
でも、考えてみると少し変ですよね?
立冬の日は11月7日か8日。
期間で見ても11月21日ごろまでです。
この時期は冬というより秋が深まったときという印象ではないでしょうか。
実は、これには二十四節気の成り立ちが関係しているのです。
二十四節気が生まれたのは日本ではありません。
古い時代の中国大陸・黄河下流域で生まれたのです。
だから各節気の名前の由来は、黄河下流域の気候がもとになっています。
そのため、日本の気候とズレが生じました。
二十四節気が日本に伝わったのは、奈良時代ごろといわれています。
日本に伝来後、名前と季節がズレているのですが、そのまま使われました。
農作業などの目安として使われていたので、名前の意味までは気にしなかったのかもしれませんね。
立冬と冬至の違いとは?
立冬とよく似た言葉に「冬至(とうじ)」というものがあります。
冬至も聞いたことがあるのではないでしょうか。
どちらも「冬」の字が書いてあるので、ややこしいですよね。
実は、冬至も二十四節気のひとつなんです。
しかも立冬も冬至も、冬の季節になります。
立冬が冬の最初の節気なのに対し、冬至は冬の4番目の節気です。
つまり冬至は冬の真ん中あたりになります。
つまり、立冬と冬至では時期が違うのです。
立冬の時候の挨拶と使う時期・例文
時候の挨拶を知っていますか?
手紙やビジネス文書での書き出しなどで使われる「拝啓、○○の候〜」のことです。
実は立冬は、時候の挨拶にも使われます。
立冬を使った時候の挨拶の使い方を見ていきましょう。
▼立冬を使った時候の挨拶の例文と使う時期は、以下のとおりです。
例文 | 立冬の候(こう)〜 |
---|---|
使う時期 | 立冬の期間 (立冬の日〜小雪の前日まで) |
電子メールの普及で手紙のやり取りは減りましたが、まだまだ仕事で電子メールのやり取りをしたり、資料を作ったりすることが多いです。
そのため時候の挨拶を見かけたり、使ったりする機会はまだまだあります。
ぜひ、参考にしてくださいね。
立冬のならわし・食べ物はない
日本には、毎年決まった時期や日におこなわれる風習・ならわしや食べるものがありますよね。
立冬にも何か特別ならわし・食べ物があるのか気になりませんか。
でも、残念ながら立冬特有のならわしや、立冬に食べる特別な食べものはありません。
ちなみに中国には「立冬補冬、補嘴空」ということわざがあります。
意味は「立冬には、立冬に収穫されるものを食べ、栄養補給をしなさい」という意味です。
ですから日本でも立冬のときには、立冬のころに旬をむかえる食材を使った料理を食べてみるのもいいかもしれませんね。
立冬のころに旬となる代表的な食材は、以下のとおりです。
- キノコ類
- ゴボウ
- カブ
- ダイコン
- ギンナン
- サトイモ
- シュンギク
- ハクサイ
- ミカン
- ユズ
- リンゴ
- ハマチ・ブリ
- ウナギ
- サバ
オマケ:ほかの二十四節気の記事
記念日のしおりでは、ほかにも二十四節気に関する記事を紹介しています。