七夕(たなばた)といえば、きらびやかな笹や竹の飾りが目立ちます。
七夕になると、保育所や幼稚園、お店やいろいろな施設で、七夕の飾りが登場しますよ。
このページでは七夕飾りの飾る時期や片付ける時期、飾る場所・片付ける方法・七夕飾りの意味や由来について詳しく紹介していきますね。
- 七夕飾りはいつから飾ればいいのか?
- 七夕飾りをどこに飾るべき?
- 七夕飾りはいつ片付ければいいか?
- 飾り終わった七夕飾りはどう処理する?
- 七夕飾りにはどんな意味がある?
七夕飾りとは?江戸時代から始まった七夕のならわし

まずは、七夕飾りの由来や意味について紹介しますね。
七夕という行事自体は、古代の中華大陸で生まれ、奈良時代に日本に伝来しました。
しかし、七夕は日本独自の風習に変化していきます。
そして、現代で七夕の象徴となっている七夕飾りは、江戸時代になって誕生しました。
七夕自体の歴史に比べると、意外と新しい時代にできたのですね。
江戸時代、幕府は年に「五節句」という節句を5つ制定しました。
七夕は「七夕の節句(しちせきのせっく)」として五節句の一つになりで、庶民にも広まったのです。

江戸時代より前、七夕は朝廷の宮中行事でした。
だから、庶民にはあまりなじみがなったんですよ。
また、五節句ではそれぞれに時期の植物が象徴となっています。
七夕の節句では、笹や竹が象徴するものとなり、笹や竹が飾られるようになったんですよ。
そのため七夕の節句は別名「笹の節句」「竹の節句」とも呼ばれます。
ちなみに、歌川 広重の(うたがわ ひろしげ)の浮世絵『市中繁栄七夕祭』にも、江戸城下の七夕飾りのようすが描かれています。
七夕の時期は地域によってさまざまなので事前に確認をしよう

七夕の飾る時期や片付ける時期を知る前に、七夕の時期を確認しますよ。
七夕は一般的には7月7日となっています。
しかし、地域によって七夕の時期は異なっています。
七夕をおこなう時期で多いのは、7月7日前後と、8月7日前後ですよ。
七夕の時期が地域で異なるのは、旧暦と新暦が関係しているからです。
明治5年までは日本は旧暦を使用していましたが、明治6年から新暦に切り替えました。
新暦になってから、一般的は七夕は新暦の7月7日となりましたが、旧暦の季節とはズレが生じることに。
そこで、旧暦に合わせて七夕を実施しようとする地域もありましたが、旧暦を新暦に換算すると毎年日付が変わってしまい、わかりにくいです。
そのため、月は旧暦に合わせて8月にし、日にちは7日で固定し、8月7日とする地域が多いです。
それ以外にも7月最終週末など、地域によって七夕の時期はさまざま。
七夕飾りを準備する前に、住んでいる地域の七夕の時期を確認しましょう。
七夕飾りを飾るのは前日の夕方・晩だが、現代では早めに飾ってもいい
ここからは、七夕飾りを飾る時期について紹介しますね。
七夕を飾るのは、七夕の前日の夕方から晩におこないましょう。
たとえば、7月7日の場合は7月6日の夕方から晩、8月7日の場合は8月6日の夕方から晩にかけてになります。
ただし、現在は七夕はイベントとして広く親しまれるようになっています。
そのため飾る時期は、あまりこだわらない場合も多いですよ。
お店や保育園などでは、かなり早い時期から飾って、揺れていますよね。
本来の風習通りに飾るか、こだわらずに早めに飾るかは、自分のやりやすい時期を選択していいと思います。
七夕飾りはどこに飾ってもいいが、屋外や軒先が無難
七夕飾りを飾る時期がわかったら、つぎは飾る場所についても紹介しますね。
じつは、七夕飾りを飾る場所に決まりはありません。
自宅の敷地内なら、好きな場所に飾っていいんですよ。
ただし、雨が降ってきたらせっかくの短冊や紙飾りが濡れてしまいますよね。
かといって、家の中だと雰囲気が出ませんし、七夕飾りは笹や竹なので大きいため、家の中で飾るのは不適当です。
そのため、軒先やベランダなど雨がしのげる場所がおすすめです。
童謡『たなばたさま』でも軒端(のきば)に飾っていますよね。
七夕飾りを片付けるのは本来当日の夕方だが、現代では七夕のあとに片付けてもいい
七夕飾りを飾ったら、つぎは片付けをどうすればいいのかが気になるかと思います。
ここからは、七夕飾りの片付け方について紹介しますね。
七夕飾りを片付ける時期は、七夕当日の夕方ですよ。
たとえば、7月7日の場合は7月7日の夕方、8月7日の場合は8月7日の夕方です。
ただし、飾るときと同じように、片付けるときも本来の風習よりもゆるくなっています。
当日夕方に片付けるのが無理な場合は、翌日以降でなるべく早めの時期に片付けましょう。
片付けた七夕飾りは、来年の七夕に使えません。
笹・竹を切ってバラバラにし、小さくしましょう。
片付けた七夕飾りはどうする?神社でお焚き上げしてもらうのが理想
片付けた七夕飾りをどうすればいいのかも気になるところ。
ここからは、片付けた七夕飾りの処理の仕方を紹介します。
七夕飾りの処理方法には、おもに以下のものがありますよ。
- 神社に持っていってお焚き上げしてもらう
- 七夕イベントで回収してもらえるところに持っていく
- お焚き上げサービスを利用する
- 白い紙くるんでゴミに出す
順にみていきましょう。
七夕飾りを神社でお焚き上げしてもらう
▼現代で、片付けた七夕飾りの一番いい処理の方法は、神社でお焚き上げしてもらうことです。

最寄りの神社で、七夕飾りを回収しているところがあれば、持っていきましょう。
また、寺でも回収してして、お焚き上げしてくれるところがありますよ。
もし、近くに七夕飾りを回収しているところがない場合、インターネットで調べてみてください。
郵送で受け付けているところもありますよ。
神社などで回収してお焚き上げしてもらえる場合は、期限が決まっていることがほとんどです。
期限に間に合うように片付けて、持っていきましょう。
七夕飾りを回収してもらえる七夕イベントに持っていく
もともと七夕飾りは、七夕が終わったあとに川や海に流すのが風習でした。
現代では、環境面の問題があるので、絶対に流してはいけません。
ただし、一部の地域では、行事として七夕飾りを流します。
流した七夕飾りは、回収されて、まとめて適切に処理されますよ。
ごくわずかの地域でしか残っていない行事ですが、近くに七夕飾りを流す行事があれば、持ち込んでみるのもいいでしょう。
七夕飾りをお焚き上げサービスに出す
お焚き上げしてもらえる神社の中には、郵送で受け付けてくれるところもあると紹介しました。
お焚き上げに似たもので、インターネットで「お焚き上げサービス」というサービスがあります。
神社の七夕飾りのお焚き上げは、七夕の時期限定です。
いっぽうお焚き上げサービスは、七夕飾り限らず、燃やせるのであれば何でもOKです。
また時期も限りがなく、年中受け付けています。
お焚き上げサービスは、もともと断捨離や終活のために生まれたサービスです。
郵送したものを、お焚き上げサービスの運営会社が提携している神社でお焚き上げしてもらえます。
近くに七夕飾りを持ちこめるところがなく、郵送する場合でも期限に間に合わないときなどは、お焚き上げサービスが便利ですね。
七夕飾りを白い紙に包んでゴミに出す
七夕飾りの郵送も難しい場合は、残念ですがゴミに出すしかありません。
バラバラにした七夕飾りを、白い紙に包んだあと、地元の地方公共団体のゴミの出しかたに従ってゴミに出しましょう。
白い紙に包むのは、日本では古くから白い紙は神聖なものとされていたからですよ。
神社でいただくお札やお守りも白い紙に包まれていますね。
でも、できればゴミに出すのは最終手段にしたいところです。
なお、短冊のみ神社の古札納所(ふるふだおさめしょ:不要になったお守りやお札を集めるところ)で受け付けてくれる神社も多いです。
近くの神社が短冊のみ受け付けているなら、短冊だけ外して持っていきましょう。
この場合も、郵送で受け付けてくれるところがありますよ。
せっかく願いごとを書いた短冊なので、大切に処理したいですよね。
七夕飾りの飾り付けには意味がある
▼七夕飾りに飾り付けるおもなものは、以下のとおりです。いずれも紙でつくります。
- 短冊(たんざく)
- 紙衣(かみこ、かみごろも)
- 輪飾り
- 菱(ひし)飾り
- 巾着(きんちゃく)
- 投網(とあみ)
- 屑籠(くずかご)
- 提灯(ちょうちん)
- 星
- 千羽鶴
- 吹き流し
これ以外にも地域によっては、ほかにも飾られるものがあったり、逆に飾りが少なかったりします。
くす玉を飾る場合もありますよ。
代表的なものを順にみていきましょう。
笹や竹には邪気払いの力があるのが飾る理由
まずは、飾り付けをおこなう笹や竹から紹介しますね。
そもそも、なぜ七夕の飾りに笹や竹を使うのでしょうか。
笹や竹は本では古くから、邪気払いの力があると信じられていたからです。
笹の葉や竹の皮などには殺菌作用や防腐作用があって、古くから日本人に親しまれていました。
また、笹や竹はまっすぐ高く育ち、広く根が張るので、生命力の強さの象徴とされていたんですよ。
さらに、風に揺れた笹や竹が出す音は、神様を呼び寄せるとも信じられていました。
だから、笹や竹には邪気払いの力があるとされていたんですよ。
そして、江戸時代に定められた五節句は、それぞれの節句を象徴する邪気払いの植物があります。
七夕の節句の時期は、笹や竹がもっともよく育つ時期です。
そのため、七夕の節句を象徴する邪気払いの植物になったといわれています。
七夕の短冊は織物技術の上達を願った糸が起源

笹や竹のつぎは、七夕飾りの主役ともいえる、短冊について紹介しますね。
短冊の起源は、糸なんですよ。
中国で生まれた乞巧奠(きこうでん)という七夕行事では、機織り(はたおり)を司る星だった織姫(織女星)に向かって、針や糸をお供えし、織物や手芸の技術の上達を祈っていました。
そのときに、7本の針の穴にいろいろな色の糸を通していました。
日本に伝来したあと、だんだんと変化していき、糸の代わりに布を飾るようになりました。
江戸時代に七夕が庶民に広がると、布よりもの手に入りやすい紙に変わります。
これが短冊ですよ。
さらに江戸時代は、寺子屋で習いごとをする庶民も多くいました。
そのため、もともと七夕では、織物や手芸の技術向上を願っていたものが、さまざまな習いごとの技術向上を願って、願いを短冊に書き込むようになります。
その後、習いごとに限らず、いろいろな願いを短冊に書くようになりました。
また、本来の七夕では、針にいろいろな糸を通していたことに由来して、短冊は五色の色を飾っていました。
五色は「五行説(ごぎょうせつ)」という考えが元になっています。
五行説は、この世のものは木・火・土・金・水の5種類で構成されているというもので、それぞれ色で表現されますよ。
- 木:青色(または緑色)
- 火:赤色
- 土:黄色
- 金:白色
- 水:黒色(または紫色)
鯉のぼりの吹き流しも五行説の色ですね。
なお現在では、五行説にこだわらず、5色以上のいろいろな色の短冊が使われることも多いですよ。
また近年では、風水の考え方を取り入れて、風水での色の意味から願いごとを書く短冊の色を決める場合もあります。
紙衣は自分の身代わりに厄災を持っていってもらう
紙衣(かみこ、かみごろも)は、紙で折ってつくった飾りで、着物をかたどったものです。
織物や手芸の技術向上を願うとともに、自分の代わりに厄災を持っていってくれます。
なお、千代紙で紙衣をつくるときれいですよ。
笹や竹はどこで手に入れる?
七夕飾りについて紹介してきましたが、実は一番大変なのが飾り付ける笹や竹を入手することかもしません。
私は、家の裏が藪だったので困ったことはありませんが、自宅の管理地に笹や竹がないと手に入れるのは大変かもしれませんね。
ただし、近所に笹や竹が生えてる山や藪があったとしても、絶対に勝手に取ってはいけません。
必ず管理している人の許可を得てくださいね。
知人に山を持っている人がいれば、笹や竹を譲ってもらうのが一番です。
また、ホームセンターや花屋・植木屋では、笹や竹を販売している店もありますよ。
インターネット通販でも取り扱っているところもあります。
数は少ないですが、笹や竹を専門に扱う「竹材店(ちくざいてん)」という店もありますよ。
なお、本物の笹や竹にこだわらなければ、樹脂製などの笹や竹はたくさん販売されています。
さいごに
七夕飾りは、最近は保育所や幼稚園の行事や、お店などのイベントで、飾ってあることが多いですよね。
でもせっかくの日本の風習ですから、自宅で七夕飾りを用意してみるのもおすすめです。
このページを参考にして七夕飾りを飾って、家族みんなで七夕を楽しんでみてはいかがでしょうか。